オペラ・ブッファの重唱の楽しみ
6月のうちの街でのコンサートは、ドキドキハラハラでした。
というのは、実は前日に出演者の一人が体調不良を知らせてきました。最初はプログラムを変更して彼の負担を減らして・・・というつもりが、歌えないと言われ頭が真っ白に。すでにコンサートまで約24時間。
ソプラノの小林瑞花さんと相談しているうちに彼女が友達でできそうな人に連絡してくれるということに。そしてすぐに、彼女の大学同期の栗原峻希さんが代役を引き受けてくれるということに・・。助かったー!でも、全くの初めましての方だし、会うまでドキドキしましたが、会ってみたらすごく楽しい方で、合わせも問題なくできてちょっとホッとしてからいざ本番へ。
少しだけプログラムの変更をしましたが、むしろ前よりいいプログラムに。
この日のCesano Madernoはお祭りがあったので、夜遅くまで野外イベントや、お店が遅くまで開いていたり、開放的な気分の日でした。
コンサートの幕開けには、近くの幼稚園の合唱団がみんなおそろいの白いスモックを着て歌ってくれました。(写真は残念ながらないのですが)
そして、隣町に住む10歳のカミッラというピアニストが演奏してくれました。彼女はもういくつかのコンクールで賞を取っていて、今年から国立ミラノ音楽院で勉強していますが、すでに夏前の試験で1年生から3年生に飛び級できることが決まったのだそうです。10歳であれだけ落ち着いてきちんとしたテクニックと情感を込めて演奏できるのってすごい。これからもっともっと進化していくのがとっても楽しみなカミッラ。
さて、私達も頑張らなくては。
セヴィリヤの理髪師の「町の何でも屋」でぐいっとお客さんの気持ちをつかみ、
ドン・ジョヴァンニのお手をどうぞの二重唱。
ドン・パスクアーレのノリーナとマラテスタ。
さすが大学時代からの友達の2人、息もぴったりで歌声だけでなく彼らの演技に会場は大盛り上がりとなりました。
(まさかつい数時間前に合わせをしてコンサートに臨んでるとはほとんどの人は思いもしなかったはず)